高蔵寺駅前クリニック

心療内科、物忘れ専門外来

パニック障害

パニック障害ってどんな病気?

パニック障害

特に体の病気がないのに、突然、動悸、呼吸困難、めまいなどの発作を繰り返し、そのために不安が増して外出などが怖くなる病気です。
パニック障害には「パニック発作」「予期不安」「広場恐怖」という3つの症状がみられます。

①パニック発作とは以下のような症状が突然現れます。
・胸の痛み、不快感
・息苦しさ
・めまい、足元がふらつく、気が遠くなる
・死への恐れ
・「気が狂う」ことや自制心を失うことへの恐れ
・非現実感、違和感、外界との分離感
・顔や体が赤くなる、または悪寒
・吐き気、腹痛、下痢
・しびれ、ピクピク感
・動悸・心拍数増加
・息切れ・窒息感
・発汗
・身ぶるい・ふるえ

②予期不安とは、またいつ発作が起こるのではないかと心配することです。

③広場恐怖とは、発作の再発を恐れて一人で外出したり、乗り物に乗って旅行したり、車で遠出したりできなくなることです。


原因は何ですか?

現在、原因は明らかではありませんが、自律神経をコントロールしている脳の誤動作によって起こると考えられています。
また、パニック障害の発作前の数ヶ月にストレスのかかるエピソードを経験した人が多いです。その他、睡眠不足、風邪引き、タバコ、カフェインのとりすぎ、アルコール、咳止め薬、喘息の薬、経口避妊薬などで発作が起こりやすくなるとの報告があります。

どういう人がなりやすいのですか?

一生のうちで1回でもパニック発作を起こす人は10人に1人で、その中の4分の1の人がパニック発作を繰り返し、パニック障害になっています。ですから決して稀な病気ではなく全人口の3%くらいがこの病気で苦しんでいます。
発症しやすいのは20~30歳代で女性の方が多く、男性の約3倍です。

どうしたら良いのですか?

パニック障害と似た病気に自律神経失調症や過換気症候群などがあるので、明確な診断と治療方針を決めることが必要です。治療には薬物療法(抗うつ剤・安定剤・漢方薬など)、認知行動療法、森田療法などが行われています。まずは勇気を出して専門医を受診するのが1番です。放っておくとうつ病のひきこもりに至る場合が40%くらいの確率であります。

家族が気をつけることは何ですか?

患者さんは、どうにもならないコントロールできない発作で死ぬほどの恐怖を体験し苦しんでいます。ですから家族や周囲の人が「身体の病気ではないのだから大丈夫」などと言うことは、まったく患者さんを理解しておらず、かえって患者さんを追い込むことになります。
パニック障害は気のせいで起こるのではなく脳の病気であることを理解し、温かく見守り専門医での治療を続けるように協力することが大切です。


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